20世紀のモダニズム建築を代表する、ドイツ出身の建築家、ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエの言葉です。
一般的な意味としては、「物事を大きく見て、小さなことをおろそかにしては意味がない。その細部にこそ人生の真実や宇宙の真理が示されているからである。」という風に言われています。
さてロルフィングのセッションでも、目では見えない部分、細部にアクセスしています。セッションの感想で一番多いのは、「触れるだけで、体が変化していく。魔法使いのようです。不思議です。」という感じですが、僕自身初めてロルフィングを受けた時は、本当にそう思いました。魔法のようでした。
あまりに不思議で、セッションを受けて、家まで5分ほどの場所だったのですが、15分かけて帰ったのを覚えています。「なんだこの着地感は??」これが最初の印象です。今までの着地感はなんだったのか。そんな感じがしたのです。(その驚きからその後ロルファーになりました、笑)
さて、ロルフィングの不思議を生み出す感覚は、細部にアクセスしていきます。機械受容器というのがあります。体性感覚という知覚。例えば手だと表面的には、触、圧、温、冷、痛、という知覚は経験あると思いますが、深部感覚という知覚があります。皮膚の表面ではなくて、少し深い部分の触っていく感覚があります。自己受容感覚ともいい、その人固有の感覚です。これに触れていくわけです。するとこの刺激により、組織が再構成されていくと、組織的な健全性が現れてきます。
さらに体という全体に関係する平衡感覚も、これら細部の受容器が支えています。これは、筋紡錘、ゴルジ腱器管や関節受容器が作り出す固有感覚と、耳のそばにある三半規管の有毛細胞、加速情報と視覚の周辺視野が作り出しています。
セッションで、蘇っていく身体の様子をみていると、まさに神様が整えていく姿を、僕はただ眺めている、身体の奏でる少し賑やかな音楽を、僕は耳を傾けている。そんな風に感じます。人体は不思議です。人体にはまだまだ秘密がたくさん残っています。お医者さんに任せて置くのは勿体無いです。
あなたの体の不思議を、自分で感じながら体験していくのがロルフィング。(ただし目的にもよります。人体の不思議を体験したい!という目的の方の10シリーズ、大いに歓迎します!)感想にも多い通り、受けた方は、毎回楽しいと思います。なんせ元広告制作者のボディワークセッションですから。自分の体で不思議体験が起こります。
さて、科学博物館で開催中の人体展、ようやく行ってきました。人体は、神が作ったもので、そこにメスを入れることをルネサンスまでしてこなかったという事実にまず驚きです。16世紀の医学・解剖学者ヴェサリウスの革命的な解剖図譜『ファブリカ』に始まり、ルネサンスの巨匠レオナルド・ダ・ヴィンチが残した多くの人体解剖図。福井と金沢からやってきているキンストレーキ。(久しぶりの再会です。)
それから昨年、放送されたNHKスペシャル「人体 神秘の巨大ネットワーク」の関連展示まで、盛りだくさんでした。見たことの無い標本も多く、楽しめました。国立科学博物館で6月17日(日)までやっています。