ロルファーになる前となった後で変わったことの一つに歩くスピードというのがあります。家族で歩いていて家族と僕で歩くスピードが違ったのです。毎日ジムに通ってたあの頃ですから、エクササイズウオーキングの感じで歩き、妻や娘は気がつくと、息切れるほど付いてくるか、はるか後ろにいて、遅いなーってイライラしていました。
当時独立企業の経営者であったし、頭の中は、仕事や次の企画のことでいっぱい。普段歩いていても半分仕事のことを考えたりしていたのでしょう。自分の中のイメージの家族と僕は自分のペースで歩んでいたのでしょう。
それが、何と今では、家族で歩いていると僕が二人の方が早くて僕が置いていかれる始末。完全に立場逆転してしまいました。
一般的な言葉で言うと、スローライフという言葉があります。スローにならないと見えてこない自分自身ってあるのだとロルファーになってから気づきました。スローにならないと出会わないもの。スローにならないと感じられないこと。スローにならないと味わえないもの。スローになることは決して怠けているわけでも、休息しているわけでもなく、自分に挑戦していないわけでもなく、少しスローになって、出会っているものに気がつく。そんな意味で僕は捉えています。
ロルフィングでも、立位、そして歩きのチェックをします。そこで姿勢や動きを見ていきます。動き続けていたら分からないことに気づき、新しい姿勢や自分の歩き方を見つけて貰います。一度スローな状態になって貰って、自分自身の体を知り、修正可能な部分を修正して、統合した体を体現しています。統合し、ニュートラルな体になると、体は本来のポテンシャルや調整力を発揮してくれるのです。