生まれて半世紀を過ぎた頃、引越しを考え始めました。そういうタイミングがやってきていたのです。今住んでいる場所は、町内で3度引っ越しをしながら住み続けている場所で、気に入っている場所なのです。
それでも15年が過ぎ、仕事の状況も、家族の関係性も変わり、現実的でも無くなっているような気もしていました。コーポラティブハウス、それから地方住居を始める若者、そしてシェアハウスなども気になります。
そんなわけで、しばらく東京の色々な街を見て歩いていました。
改めて住むという基準で街を見ていると違った面が見えてきます。この街は訪れるにはいいけど、住むにはちょっとな。とか、この店にはたまに訪れたい!とか、そしてノスタルジックに、20代、30代の自分が顔を覗かせます。
色々と基準を変えて見ると、色々な面が見えてきます。その気になって色々動いた結果、今の住まいも、なかなか悪く無いことに気がつきました。過去、未来、現在を貫く何かを発見したのです。何を気づいたかはまた別の機会にしますが、気づきというのは実に味なものだと言えます。(また数年したら、また探し始めるかもしれませんが、笑。)
違う基準で見ると新しい面が見えてくる。これは人間にも言えます。会社でなんとなく話にくいと思ってた人と偶然本屋であった時に、なんとなく、話しやすいイメージを持ってしまうと、話が進んでお茶をしに行ってしまったり。話してみたら音楽の趣味が一緒ですっかり仲良くなってしまったなんてことも時に起こります。
違う基準でこの違う基準で接しているとこうした印象を正反対にすることもありえます。が、自分の視点が固定的だとこういうことは起きません。画一的な視点で構築されている自分。そうでない自分を知る、自分を別の視点から捉え直すこと。人生が長くなっている現代、必要な機会かもしれません。世界は色々な視点があることをスマホ時代の現代、我々は感じ始めているのだと思います。
我々ロルファーは、体に関して新しい示唆を示しているのだと思います。ニュートラルに身体をみていくと、自分と違う視点の自分に出会える、自分からの視点だと気付ける、ということになります。
セッションにおいてボディリーディングということをします。体(姿勢や動き)を様々な面から見ていきます。解剖学的に見ている時もあるし、歩き方の左右差を見ている時もあるし、空間の使われ方、視覚の使われ方、骨盤と胸郭の関係性を見ている時もあります。或いはもっと直感的に体全体のトーンのばらつきを見ている時もあります。
その度、その度に見えてくる体が変わってきます。色々と見えてくる中で、直感的にこれかなと感じたその人に一番大切だと感じるワークを組み立てていきます。あまり具体的に深く考えない方が色々と面白い変化が起こるのが面白いところです。
慣れから外れて違う視点で自分を見直して見るという経験、違うアングルからみると、違う自分、新しい価値が見えて来るかもしれません。もしかしたらもの凄い発見があるかもしれません。情報過多、価値多様化社会の体のシフト、あなたのニュートラルへdive inする経験。 この先も都市住居を決めた人にはお薦めしたいのです。