「なぜ病気になるのか」を危険因子(リスク)から考える「疫病生成論」に対し、「どうすれば健康が維持(増進)できるのか」を健康になる因子から考える「健康生成論」を唱えた医療社会学者のアントノフスキーが作った概念です。
第2次大戦時に「ナチスの強制収容所」を経験した女性の健康状態を調べ、生還後の生活も元気に過ごしている女性に共通したものをまとめたのが
「SOC(Sence Of Coherence)」と呼んでいます。これはレジリエンスと並んで、
現代を生きていくために必要なことの一つだと思います。
さてSOCの要素は3つあります。
①把握可能感
「自分に振りかかった出来事に対し、理解できているものとして捉えられる」ことが把握可能感です。例えば「死」「戦争」「失敗」などは起こりうるものでありますが、把握可能感の高い人は、「なぜ、それらが起こるのか」「今後どうなるか」わかるということです。
②処理可能感
「自分に振りかかった出来事に対し、『自分はそれを処理できる』と考えられる」ことが処理可能感です。自分の「資源」「人的資源」を充分に利用できてコントロールできる、と考えられる能力です。
③有意味感
「自分に振りかかった出来事に対し、この出来事は自分にとって意味のあるものだと考えられる」ことが有意味感です。例えば、「愛する人の死」や「会社を解雇された」といった出来事でも、自分に課せられた挑戦だと受け止め、ベストを尽くそうとします。
身体感覚や思い込みでやってこられた方も、対話やSNS時代になってくると、説明したり、解説したり、理解して貰うための言語化するする機会も増えてきたと思います。複雑化した現代社会ですが、何事も長く続けていくためには、この3つのような複雑さシンプルにしていくスキルって色々有りますね。