ロルフィングの基本原則の一つがホーリズム(全体性)です。体を全体で1つと捉え、全体に対して働きかけます。ホリスティック医療と言われる所以もその辺りなのかもしれません。どこかだけを特別良くするとか、どこかだけに偏っているものを、身体性の基本に戻していくことにより、本来の身体性に戻っていきます。
他のジャンルにもホリスティック的な考え方のものは世の中に多いですが、ロルフィングが面白いのは、それを身体というフィールドで行なっていることです。自分自身が対象なのです。
これがどういうことかというと、自分自身も 、ホーリズムの中に、変わっていくことになります。自分という世界から独立した視点から世界認識は行われていることが多いですが、そうした視点さえも相対化していくことになります。
体の有り様に、自分が影響されるということです。そしてそれがどういう影響かというと、その人の統合の在り方により、少しづつ変わってきます。そのあたりはクライアントの知覚、クライアントの世界観に依存することになります。
時に身体的な統合、印象、発想的な統合、意識的な統合、心的統合、様々な統合が起こることもあるでしょう。その辺り僕は少し広いスタンスからロルフィングをみています。宇宙にいて地球をそっと包む様な感じで、身体を包み込みます。
自分でもない、他人でもない第3の場所、境界線で踊るダンスの様に、潜在しているものを浮き彫りにして、出会っていきます。