ロルファートレーニングでも胎生学という文脈で身体の歴史を探求することがあります。何億年という時間の歴史です。
人間に至る体のでき方、爬虫類、両生類時代に機能を獲得した身体へのアプローチをする必要があるからです。体を無意識に動かしているのは脳幹部や小脳、中脳と言った無意識に動いている部分で、そうした機能を回復させるには、大脳生理学や、胎生学的な知識が必要です。
この本は、また別のアングルから人体を切り込んでいます。
人間の体になってから、つまり旧人、そして新人の600万年の歴史に置いて、人間の体が進化、健康、疾病とどう折り合って来たかを検証していく本です。
そもそも病気とは何か?人間の文化や風習と進化や病気との関係など俯瞰的な知識が得れました。
「ぜひ一読して自分の体と暮らしを見つめ直してほしい。
そこに新たな人間の生き方が浮かび上がる」
──山極壽一氏(京都大学総長・人類学者)本書解説より
「アスリートでも知らないことがたくさんあった。
明日から自分の扱い方が変わりそうだ」
──為末大氏(元陸上競技選手)
人類が類人猿から分岐し二足歩行を始めてから600万年。
人類の身体は何に適応し、どのように進化してきたか。
速さ、強さ、運動能力で他より劣るにもかかわらず、厳しい自然選択を生き残ったのはなぜか。
両手が自由になり長距離走行が可能になったことで得た驚くべき身体的・文化的変化とは。
「裸足への回帰」を提唱する進化生物学者リーバーマンが、
人類進化の歴史をたどりながら現代人の抱える健康問題の原因を明らかにする。