伝説の冒険ドキュメンタリー「グレードジャーニー」シリーズ。その冒険者である関野吉晴さんの講座に何度か出させて頂きました。気さくな人柄と会話の中にも体現者としての深いエピソードが伺えます。持続していく地球や社会を考える上で、人類の大先輩が歩んだ道を追体験するというプロジェクトは、大変意義のある体現だったのだと思います。
関野さんはこう言います。「人間は進化はしていても、特に進歩はしてないと僕は旅をしながら思いました。だから、先ほど言うように進歩していませんというとおかしいけど、進歩と進化は区別しなければいけないと思います。たしかに進化はしている。進化というのはあらゆる動物がするわけで、すべての動物、今世界中にある動物というのは、登録されているだけでも、150万とか200万種。熱帯雨林とか海底、まだ確認されていない生物を含めると3000万とか6000万とかいわれていますが、その生物というのはすべてみな同じ線上にあるのです。」
先日、古代出雲歴史博物館に行きました。展示で古代出雲の暮らしの様子や市場の様子が再現されていましたが、情報通信や乗り物などを除けば、生活の様子はそんなに変わらない、進化しているようには思えませんでした。機械文明、情報化社会は、我々は大切なものを失っていってるとさえ思えます。続くAIによるIoT革命、iPS細胞の研究を始めとする身体や意識の変化は、我々を適応させ、さらには身体的な変化へと揺り動かしていくかも知れません。
印象として、何に適応するか、によって、進化の方向性は変わってくるのだと思います。それが、今を生きる人間たち一人一人に、課せられているように感じます。ある意味、自分という中へのグレートジャーニーとも言えそうです。