●動機
身体に不調がないにも関わらずロルフィングを受けようと思った理由は、今後の自分の在り方を考えたときに行き詰まりを感じたからです。自身のこと、親のこと、家族のことを考えると、自分がどうしたいのか混乱し途方に暮れていました。
何事も実際的に体を動かすことで身体が知ることが効率のいい方法だと以前から思っており、今回のモヤモヤ・グルグル感に「頭・心・体」の一体感が有効だと思いロルフィングの「統合」という言葉が鍵となり受けてみることにしました。
●感想
ロルフィングとは、ロルファーの舵取りにより自分の身体に耳をすますことだと思いました。私が耳をすませて感じたことは、以下の二つの側面から言い表すことができます。
一つは、身体の変化そのものです。私が強く感じた変化は、「足のアーチ」と「骨盤の前傾・後傾」の2つです。「足のアーチ」は15年以上ランニングを続けてきた私にとって、いかに重要なものかという理解はありました。しかし、手でそのアーチを作ってみても、実際の動作時には当然手でサポートはできず、どうしようもないものとあきらめていました。セッション後、立った時、歩いた時の足裏の感覚が違うものになっており、足のアーチを感じることができました。連動して、踵や土踏まずのすぐ下の感覚も違うものになっていました。不思議なことに、以前の足裏の使い方は忘れてしまい、ロルフィング後の足裏の状態が普通になっています。もう一つの「骨盤の前傾・後傾」ですが、これが全くできませんでした。今までピラティスで私が行っていたものは、骨盤の動きでなく形だけ真似た腰の動きだったのです。何故だかわかりませんが、胸をゆるめてもらうことでサポートに従い動かすことができるようになっていました。腰と胸は位置的に離れていますが、繋がっているのです。
もう一つの側面は意識の気づきです。私の場合、身体の変化を意識は反転して捉えているということがわかりました。例えば、左脚の方が長いという事実に対し右脚が長いと感じるということです。ロルファーはその私の固定感を評価してくれているようでしたが、私としては事実と真反対を正しいと認識する意識に非常に困惑しています。先に述べた「骨盤の前傾・後傾」もそうですが、自分ができていると思っていること、自分が正しいと思っていることが、事実は違うのではないか。それは、自身の思い込みや妄想ではないのか。そうゆう意識を今持っています。
今の私は、以上の二つの面の変化と自身の身体を立体的に感じている中にいます。これが継続的なものなのか、身体や頭がどう変わっていくかを今後見守りたいと思っています。