固有感覚という知覚があります。その人ごと固有の感覚で、身体にある固有感覚受容器で、知覚され、主に小脳でコントロールされて、無意識に働いています。
イギリスの生理学者であるでノーベル生理学・医学賞を受賞したチャールズ・シェリントンは,受容器と刺激の関係から受容器を。外部受容器(体外からの刺激に反応する受容器)と内部受容器(身体内部からの刺激に反応する)とに分けました。
前者は,さらに遠隔受容器(身体より遠く離れたところから発せられる刺激に反応するもの,視覚,聴覚,嗅覚の受容器)と、接触受容器(味覚や皮膚粘膜にある受容器)に,後者は固有受容器(筋肉,腱関節,迷路などの身体の位置や,四肢の運動の受容器)と内臓受容器(内臓にある受容器)に分けました。
ロルフィングでは、通常意識には登らないこの辺りの知覚の正常化を図るトレーニングも含まれていて、それを統合的に行うときに、それまで感じていた姿勢や体感、動きでの違和感からのシフトが起こるということが、効果としては大きいのですが、判断する方の自分の知覚の変化も伴うものなので、セッションという相互関係性の中で、安全に進めていく感じです。
固有感覚。その人の感じ方を大事にしていくということです。どうしても、正解やこうあるべきという方へ引っ張られがちな頭ですが、自分の身体の声を大切にしていくことは、今の時代ますます大切になってきていると思われます。
自分の中の小さな声を大切にしていく。双方向。対話の中に自分自身を見出していく大切さを自分の身体から学んでいきます。
固有感覚を育てていくことで大事なのは、自分で感じていることの、曖昧さ、様相を、そのまま受け取ることが大事で、社会や外の世界の常識から判断することなく、対話していくことにより、小さい声は少しづつ外に表出していくことになります。