「さよならをいうのはわずかのあいだ死ぬことだ 」
レイモンド・チャンドラーが「長い別れ」の中でフランスの諺として
私立探偵フィリップ・マーロウに語らせた粋なセリフの一つです。
村上春樹訳の新訳版では「さよならを言うのは、少しだけ死ぬことだ」と訳されていますが、皆さんはどちらのニュアンスがお好みでしょうか。
元々は、エドモン・アロクール という詩人が1890年に作りました。
詩の一番最初の4行を和訳引用してみます。
さよならの詩
去ること、それは少し死ぬこと
それは愛するものへの死
人は自分自身を少し置き去りにする
いつの時でも、どんな場所でも
読んでみるとこっちの方が僕はしっくりきます。
無意識下に思い出を残して行くということでしょうか。
さて 粋なセリフというのが、世の中から無くなって久しいですが、
世の中では、言葉で表現することや、確認し合うことさえ、醒めてしまったんですかね。
そういうと、粋なセリフは、今も語られているところでは語られてますよ!
と、ひとまわり以上、年下のクライアントが教えてくれた。
そういう吉田さんも、よく粋なセリフを言ってますよ!
自分の話す言葉を全て意識してないですが、時にちょっと気の利いた、粋なセリフを話しているみたいです。
が、間違っても「さよならを言うことは少しのあいだ死ぬことだ。」なーんて言いませんよ。
「さよならは別れの言葉じゃなくて再び会うまでの遠い約束。」
こっちの方がいいですね。
さて今日は この曲を弾いています。