長い間、わたしは君とともに生きてきた。
そして今、わたしたちは別々に行かなければならない。
一緒になるために。
恐らくわたしは風になって
君の静かな水面を曇らせるだろう
君が自分の顔を、あまりしげしげ見ないように。
恐らくわたしは星になって
君の危なっかしい翼を導いてあげるだろう
夜でも方角がわかるように。
恐らくわたしは火になって
君の思考をえり分けてあげるだろう
君が諦めることのないように。
恐らくわたしは雨になって
大地の蓋(ふた)をあけるだろう
君の種子が落ちていけるように。
恐らくわたしは雪になって
君の花弁を眠らせるだろう
春になって、花開くことができるように。
恐らくわたしは小川になって
岩の上で歌を奏でるだろう
君を独りにさせないために。
恐らくわたしは新しい山になるだろう
君にいつでも帰る家があるように。
Many Winters