Regenerationの話が更に続きます。
映画は、僕の物語、それから夢の物語、に加え、第3の物語があります。それはリズムの物語です。
メトロノームが上がっていく物語。脈拍を模しています。(通常は50から80位が標準な感じです。120というのは、全年齢的に言える運動モードですね。若者は150くらいでしょうか)
そして再生のシーンでのゆったりした再生のリズムは10のリズムです。これはCSR(頭蓋仙骨律動)と呼ばれる脳髄液のリズムを模しています。(脳髄液は6~12回というゆったりとしたリズムで脳と、脳と仙骨の間を流れています。)
人間が生まれた時に、呼吸のリズムにより生き始めますが、生まれてくる前に既にお母さんのお腹の中で、このCSRのリズムに抱かれながら、身体が作られていきます。お腹(子宮)の中ですから、まだ呼吸は始まってません。僕はクラニオセイクラルワークというボディワークを提供していますが、精神状態の不安定な場合、このリズムが乱れている場合が多いです。このワークの中にはいくつかのやり方がありますが、プログラムの中には、このCSR(頭蓋仙骨律動)を整えるというワークがあります。CSRは、再生のリズムでもあるのですね。身体の深い部分で起こる癒しと言えます。このリズム感覚を第3の物語として,Regenerationに折り込みました。
身体を整えるとは、身体の構造という個体の部分、身体の中の流れや、身体の動きという流動体の部分、それから発想、イメージ、という気体の部分を整えていく過程で、それだけではうまくいかず、更にその深いの部分の統合が必要な場合があります。一つは、思考、感情、心理という部分、それから、こうした身体の深層部を司るリズムや、臓器や細胞同士の関係性、心と身体の関係性(ソマティックな発想)など、非常にたくさんのことが我々は構成されています。
一筋縄にはいかないのが人間というモザイクな存在です。決して本に書いてある解剖学の本だけではない、深い叡智が我々には刻み込まれています。一人一人が、固有の宇宙といえる存在です。