こんにちは。先月京都、建仁寺で見た風神雷神図(俵屋宗達)に引き続き、 国宝第二弾、燕子花図を根津美術館へ会期ギリギリで見に行ってきました。
教科書にも載っている有名な作品ですが、ようやく本物に出会えました。俵屋宗達と尾形光琳は、のちに同じ琳派の流れに分類されていますが、時代が違う為に直接の繋がりは無いようです。尾形光琳が前の時代の大家、俵屋宗達の作品模写をしていたということのようです。時代的には、宗達の時代より江戸時代も落ち着いて、平和になってきた頃だと思います。
国宝「燕子花図屏風」は、草花図であると同時に『伊勢物語』の一節、八橋の場面に基づくともいわれます。今回は、草花図以外にも、江戸時代の人々が憧れた公家風俗や王朝文学、祇園祭に沸く京の都や、社寺参詣や物見遊山の人々でにぎわう各地の名所を描いた作品をたくさん見れました。色々な要素がある多面性ある、コンテクスト性の高い作品をたくさん見れました。江戸時代の絵画を堪能できた気がします。
歴史の懐の大きさの中に、意識が入り込んでしまうかのようなひとときでした。
さて、たくさん作品がありましたが、一番僕が好きだったのは、この写真にある草花の素朴な様子の作品でした。派手さは無いですが、一番見ていて飽きないし、落ちつきました。家に置くならこれでしょうか。
庭園で咲いていたリアルな燕子花。
本物と素晴らしい創作、どっちが好きですか?