こんばんは。
トレーニング時代のテキストを読み直してました。
アイダロルフがこう言ったと書いてありました。
「外側の筋膜は、その下にある体全体を反映(投影)している」
ボディリーディングしていると、その人のひととなりが、なんとなく感じてしまう気がしたのは、あながち間違ったことでもなかったな、そんな風に思います。
アナログの情報ですので、もちろんその感度は人によって違います。そして表層筋膜といい、全身をボディスーツのように包んでいる膜があります。外から見えるのは表皮、その下に深皮という皮膚組織があり、その下にあります。だから直接は目では見えないです。ある触れ方をすると、筋膜層に触れることが出来ます。
筋膜層に触れることができるようになると、見るというレイヤーでも(ロルファーは知覚のレイヤーがたくさんあるので、見ることでさえ、いくつかのレイヤー(層)という風に判断します)
見る場合も周辺視野も使って、眺める感じで見ていると、その人の身体的なアンバランスや歪みやズレを感じてくるのです。皮膚に現れている場合もありますので、一度は皮膚上のチェックもした方がいいですが、最初のセッションで感じたこの全体の雰囲気というのが、シリーズを進めていく上での最初のベースとなります。身体的な介入のベイシックポジションとなります。
一般的に考えても、他人との距離感、安心できる距離感というのがありますよね。そういういい感じの間合いというのが身体的にあります。このベイシックな距離感が掴めると、セッションの質が格段に高まります。身体というのは、時間性と空間性を伴ったものですので、セッションとしての時空の変換を感じていきます。ここ数年は僕自体の感受性が繊細になっていたので、少し遠目かも知れません。少しアートなイメージでいうと、空間はグラデーションで、時間は音のように聞こえてくるような時もあります。特に相手がアーティストやクリエイターの場合は、その様相が大きくなります。
外側の筋膜に投影されるその人と出会いながらbasicシリーズが始まっていきます。そのセッションで気づく方も多いですし、その後セッションが進むにつれて、身体の構成が再構築されていくことに、突如気づく方もいらっしゃいます。様々な方がいらっしゃいますので、basicシリーズでは、特に色々なことが起こります。僕は何かを深く追求していくよりも、このbasicという感覚は好きですね。ロルフィングのbasicに、その人がそれまで育ててきたbasicが重なる時に、何か素晴らしいことが起こる、そんな風に感じています。