ライフスタイルという言葉は一般用語で普段何気なく使っています。
アドラーは少し違う意味でライフスタイルという言葉を使っています。
「ライフスタイルは、個人の運動法則」。
そしてアドラーの愛弟子であるハロルド・モサックは、それを発展させて、「ライフスタイルは、個人の信念体系の全体であり、個人の認知構造の全体」といい表しました。
心理や認知だけでなく、行動や無意識の信念体系まで含めて捉えていました。アドラー心理学での『ライフスタイル』は、性格や人格・生き方・行動原理を表していました。そしてライフスタイルを分析した後、日常の行動と併せてより良いライフスタイルに育てていくことを体系化し、生活習慣まで捉えていたのだと思います。アドラー心理学では、再教育(re-orientation)と呼んでいます。
ロルフィングは、Structual Integration(SI)という体系の技術を元にしているのですが、こちらは、「構造再構築」と呼んでいます。身体から行う、身体性の再教育ですので、少し親近性があります。心と体は、決してわかれているものではなく、それぞれ関連しあって成り立っています。
個人ごと、色々な方がいらっしゃいます。例えば、意識寄りの人、身体性が優位の人、感情が前面に来る人、言語が全体を規定している方、無意識に生きてきてあまり身体を感じたことのない方、様々です。体に染み付いた癖はなかなか自分では変えられない。
体と体の動きの癖を見直していく機会、それから感情的な癖や発達障害に気付いていく機会、欲望過多の現代社会でライフスタイルを見直す機会に活用してもらえれば幸いです。
その人の一番使いやすい身体、身体性の知覚の再発見を体験して貰う、一番自分らしい自分で、自分を運用して、人生百年時代を生き抜いていくレジリエンスを身につけていきましょう。体験は理解を超えて、新しい自分への、体現と気づきを生むものだと思います。