私のクライアントの中から、日頃から身体との関係を大切にされていると思われる、体を使った仕事をされているプロの方にインタビューしました。 (一般の方のセッションの感想はこちらへ)
プロフィール
代々林業を営む家庭に育ち、大学卒業後に林業の道へ。現在は県有地である水源林の管理などを通じて知識と経験を積み、郷里の山で活かせるよう努めています。身体を使う仕事であるため、日々体調を良好に保つ必要があると感じています。
Q. ロルフィング10シリーズを振り返って、感想をお願いします。
A. もともと自分の身体を健康に保つことには意識を向けており、ロルフィングという存在は知っていました。しかし、通いやすい場所でロルフィングを受ける機会に恵まれなかったんです。そんなある日、ロルフィング協会のサイトを見て「秦野でセッションが受けられる!」と知り、こちらに通うことを決めました。
私は歩くことが多い仕事なので、セッションを受ける前と受けた後では、大きな違いを実感できました。とにかく、足が軽くなるんですよ。あと、背が高くなり、家で敷居に頭をぶつけるようになりました(笑)。職場でも「大きくなったんじゃないか?」なんて言われました。これは、自分自身でも想定していなかった効果です。もともと姿勢をよく保っていたつもりなので、「猫背が治った」というような単純なものではないと思います。
10シリーズをすべて受けてみたのですが、セッションごとに感想が違うんです。セッション前とセッション後で「ものすごく違いを実感できた回」と、「まったくわからない回」がありました。特に1回目から3回目までは、セッションルームからの帰りに「全然違う!」ということを実感できて、本当に面白かったですね。逆に4回目は、違いが全然わからなかったんですよ(笑)。
例えば、2回目のセッション後、電車に乗ったときのことです。電車が揺れたとき、これまではグッと足を踏ん張って揺れに抵抗する感じだったのですが、身体が自然に揺れを受け流す感じになっていました。地面に対する姿勢が変化したことで身体がしなやかになり、より自然な形になったのだと思います。
今、普通に生活していると、変化に対する意識って薄れてしまうんです。それだけ自然になっているということなのでしょう。しかし、セッション前とセッション後で撮影していただいた写真を見ると、随分変化しているんですよ。思い返すと、たしかに「車を運転するときのポジションが変わったな」とか「足が軽くなったな」なんて思うのですが、セッション前の感覚を忘れて、セッション後の感覚を「当たり前」のこととして受け入れているので、身体自体が意識せずとも楽になっているのだと思います。
10シリーズをすべて受けたので、これからはあまり身体の心配をしなくてよさそうです。費用は一見高いように見えるのですが、ロルフィングは基本的に10シリーズ受ければ、あとはほとんど自分自身で身体を調整していけるんです。だから、ずっと病院に通い続けたり、不具合を抱えて生活するよりは、コストパフォーマンスはいいはずですよ。
Q. ロルフィングを知ったきっかけは?
A. 大学時代に読んだ本の中に、ロルフィングについて書かれていた部分があったことです。そのときに興味が沸いたのですが、当時は近くにロルファーさんがおらず、セッションを受ける機会はありませんでした。だから、秦野で受けられることを知って早速予約しました。
Q. ロルファーTE2の印象は?
A. 笑顔が柔らかい方だな、ということが第一印象です。楽しそうに仕事をしている、とても人生が充実した人だという感じを受けました。家でできる身体の調節の指導もわかりやすく、身体が変わったことを実感させてくれる、説得力のあるロルファーさんだと思います。
Q. ロルフィングを受け、生活で変わったことは?
A. 最初は「身体が右側に傾いている」という状態だったのですが、ロルフィングを受けてバランスがよくなりました。また、ずっと顎関節の調子が悪く、これまで治らなかったのですが、ロルフィングでかなりよくなりました。
以前よりずっとハードに動いているはずなのにで、その割に体の調子がいいです。全体的な印象として、施術前より疲れにくくなったこと、そしてグラウンデイングの安定感の向上を感じています。
プロフィール
ラテン音楽、ラテンダンスに魅せられ、アルゼンチン・キューバ・ニューヨークへ度々渡航。
現地の文化に触れ、ラテンダンスの真髄を学ぶ。2012年より、ポールダンス・エアリアルフープ・エアリアルハンモックを始めると同時に、フレキシビリティトレーニングを開始。身体能力&パフォーマンスの可能性を広げるべく、日々 研究中。
現在、都内のスタジオにて、エアリアルフープ・サルサ・サンバ・ラテンムーブメント・バーレスクダンス等のインストラクターを務める傍ら、国内外のラテンイベントやクラブイベント、その他パーティでのパフォーマンス、ショークラブ等で数々のステージに出演。ここでayaさんに会える!→ スタジオPolish
PROFILE
Mikari Suzuki
Dancer ・バレエ講師・ピラティスインストラクター
○ロルフィングを受けてみようと思ったきっかけは?
ロルフィングという言葉自体は、15年以上前から知っていました。そのころ、私はアメリカの大学の舞台芸術学部に入り、踊りの勉強をしていたのです。あちらではボディワークに関する情報も多く、その中でロルフィングの話も聞きました。当時から気になっていたのですが、身体に関する事柄は安心できる場所でないと通えませんでした。あるとき、ピラティス関連の知人からの紹介を受けまして、その安心感から、これはロルフィングを受けるタイミングと思い、受けることに致しました。
○施術前、身体で気になっていた部分があったのですか?
私には先天性の鼠径ヘルニアがあり、7年前に手術をしました。そのヘルニアが原因で、20代後半から坐骨神経痛やその他の悪影響が出ていたことから手術を決断しました。手術は成功したのですが、その手術を終えてから左半身に負担がかかるようになってしまい、左の腹部に「詰まった感じ」がずっと残ってました。その「詰まった感じ」というのは、左の腸腰筋が縮んで、左脚を引き込んで左脚が短くなってしまっているような感じだったのです。それから鍼やマッサージなど色々試みましたが、一時的によくなるものの、また戻ってしまう感じで、効果が持続しませんでした。
○10シリーズを受けて、変化したこと、印象的だったことは?
1つは、ほかの方法では解決しなかった「詰まった感じ」が、最初のセッションで良い方向に動き出し、その症状が出なくなったことです。このよい状態はその後も継続し、時間をかけて自分が解れてほしいと感じる方向に解れていっている気がするのです。筋膜がほどけて、連鎖反応でどんどん解けていっている感じがしますね。
2つ目に、非常に楽な姿勢で立っている自分を発見しました。以前は骨をイメージして重力に逆らって立つというイメージだったのですが、筋膜を意識して立つというのも加わりました。私のイメージでいうと、例えば、植物の枝葉のように外に向かって広がろうとする筋膜のイメージを生かして立つと楽に立っていられるのです。
それから、シリーズに並行し自分でも紹介して頂いた書籍などで勉強したのですが、ある特定のラインが縮まっていたことに気が付いたのです。10シリーズをやっていく中で、それがハッキリわかり、そのラインがほどけていく感覚が、自分の感じているラインと一致してきたことが、自分としてはとても印象的です。
○今思うこと、これから実践していきたいこと
私は、筋膜について存在自体は知っていたけれど、これまで勉強して来ませんでした。ロルフィングをやってみて、筋膜のつながりを再認識しましたので、解剖学や筋膜の書籍で勉強し直している最中です。今までは「筋肉と骨」という観点だったところに、新たに「筋膜」という観点を得られました。施術で楽になった部分と、自分自身が理解して身体の使い方が変わった部分の気づき、その両方で身体が楽になったのだと思います。
ダンスもピラティスも、ストレッチや伸ばすことはできても、解すことはなかなかできません。ロルフィングは、マッサージのように揉むわけではないのに、なぜか解れる。ちょっと触って、その結果慢性的だったコリが解れました。ピラティスのお客さんでも、この人は毎回ここが凝っているなという人や、この人の身体のクセを変えたいなと思っても、運動では筋肉のクセは変えづらい面があります。ロルフィングには、その答えがあるような気がしています。今後チャンスがあったら、ロルフィングの技術や考え方を学びたいですね。それを、さらにこれからの生活や仕事に使っていければいいなと思っています。
○最後にロルファー吉田の印象は?
私は身体の感覚が鋭敏な方なのですが、それ故に、なかなか他人にはわかってもらえない部分がありました。自分でピラティスや解剖学を学んだこともあって「今は○○筋が縮んでいるんだな」という感じで、筋肉のイメージができています。ただ、これまではそのイメージをうまく受け取ってくれる施術者の方がいませんでしたが、吉田さんはそのあたりを、かなり的確に理解してくれました。また、体や健康の知識も豊富なので、いろいろと教えていただけて毎回楽しいセッションでした。
プロフィール
フリーの俳優として、舞台を中心に幅広く活躍。
稽古中の無理な動きが原因で、起き上がれないほどの肩の痛みに悩まされる。これを機に、全身のメンテナンスの必要性を痛感し、ロルフィングと出会い、10シリーズを受講。
※今回は対話方式でお話を伺いました。
吉田 10シリーズお疲れ様でした。ロルフィング楽しめましたか?
吹上 はい、本当に毎回楽しかったです。一ヶ月に一度のペースでやっていたんですけど、来る度に体が変わっていくのがわかりました。今までにない体験ばかりで、体が変化したところから自分の認識や感じ方が変わる場面があり、すごく面白かったです。
吉田 ロルフィングを始めた経緯は何ですか?
吹上 あるパーティで吉田さんにお会いする機会があって。。。以前より舞台とか出ていても姿勢が悪いことを指摘されることが多かったので、いつか矯正しないといけないなとは思っていた所に、ロルフィングを紹介され興味が湧きました。それと、タイミング的に、自分の中で、何かを変えたいという思いもあり、いい機会だと思い、始めました。
吉田 セッションで印象的だったことをいくつかあげて頂いてよいですか?
吹上 まず思いついたのは、前半の体を開いていくパートで、自分が感じていた閉じていた部分が、ぱあっと前に開かれていったのが印象的でした。それから、下半身とコアを繋げるようなセッションがあったのですが、それまでは体というのはしっかりとしたものだという認識で、体の揺れが必要ないもの思っていたのです。セッションで、体の揺れが作る安定感を体感し、姿勢とか含めて、固めて歩く歩き方から、揺れて歩くことへの変化が衝撃的でした。
あと別のセッションでは、頭から一本の線で、歩いているという大げさにいうと、それまでの歩くと感覚がシフトした感じがしました。それ以外にも、何ども体に関して、色々な発見があったことがたくさんあり、自分の体なのに、自分で全部把握してなかったことに驚きました。
あと吉田さんの見方や表現のテーマ構築の豊富さです。例えば「姿勢とかバランスがいいというのは、止まっている状態での安定、それから歩いている時の安定の違う。それを見ていきましょう」とかいうテーマを実際に体で体験していくとか、そういう発想や身体イメージ。人に動きを教えていく際の参考になることがたくさんありましたね。いい言葉が浮かびませんが、動きの安定感、空間の生かし方、など新しいコンセプトが僕の体とイメージにインストールされた感じがします。あと姿勢が悪いと、人から言われなくなりましたね。
吉田
ありがとうございます。色々変化があってよかったです。そういう感想を頂けると、演技者であり、また演技を指導する立場の方に向けたセッションを組み立ててきた甲斐があります。身体は、時間や空間を刻んでいくものだと思うのです。演技者は、間だとか、掛け合いとか、時間や空間を自在に使えていく身体を引き出すというか、身体の中にそうした引き出しが沢山あることを体感として感じていくことが大切だと思います。大げさにいうと時空を超えていく身体性でしょうか。
吹上 体が時間や空間を超えていくためには、やはり動きが必要ですね。3次元の中にもう1つ別の要素を入れていく、別次元で動いていく、そんな不思議な体験ができた気がします。一歩間違えると、空間というのものも、言い方がちょっと怪しい世界にもなってしまうのですが、役者に必要なものと言えば、例えば、気配、オーラ、空気感、間合いとか、また他人との掛け合いの感受性とか。そういう部分の引き出しが増えた気がします。吉田さんの指摘は、今まで考えたことのない発想で、他人の知覚が自分の身体の中に入ってくる感じがすごく面白かったです。今の僕にすごくマッチしたセッションでした。それはロルフィング中にもありましたが、セッションが終わって自分のレッスン中に気がつくことが多かったです。
吉田 その他に何か印象的だったことありますか?
吹上 体感として色々な変化がありました。例えば体が大きくなったり小さくなったり、笑。大きくなった。というのは広がった感じ、ふわふわした感じ。小さくなった。というのは、質量がずしっとした感じ、緻密になった感じ。抽象的な言い方ですが、そういう不思議な感覚が沢山得れるセッションであるという印象です。大きいのがいい。小さいのがいい。というのでなくて、それぞれ、体がまとまっている感じで、それぞれの身体感覚がそれぞれいい!と思える自分という身体観。新しい身体を得れた、選択肢が増えた感じです。それは特に下半身をやった時に感じました。
また、足が太くなる感じ。締まった感覚や、足首が硬く、使えるようになった感じ。歩幅。地に足がついた感じがしました。どれも面白かったなあ。人生で初体験の体感ばっかでした。体って面白いなと思います。一箇所でなく、体のバリエーションが増えたと思うんです。捕まえられる無意識のエリアが広がった感じです。
今まで筋肉とか、見た目とか、広がりとか、感じたことがなかったことに気がついたり、あるいは、多分経験していたこと、でも無意識だから気づいていなかったことがたくさん自覚できました。ロルフィングでは、自分の無意識を感じることができるんですね。そして自分の意識が広がった気がします。体って全体はもっと大きいんだよということを感じることができました。
それから街を歩いていて人にぶつからなくなりました。考えないで体がそうしているのを感じます。また自分を感じます。「今ここにいる」ような感じがします。あと他人から見て、身体オーラっていうんですかね、それが広がったように思います。
吉田 無意識の力が身体に出てきたので、無意識のコミュニケーションが増えたのでしょうね。語らずしてものを語る身体、身体知性はだいぶ増えている気はします。現代社会の身体性のマトリックスを一度外して、身体が感じる素の感覚を少し感じているのかも知れません。
吹上 そうですね、僕はよく街で歩いている人を観察しているんです。例えば信号待ちをしていて、よくそこで渡るなーと思うこととかあります。身体知性、体が感じる素の感覚って大事ですね。
吉田 本当にそうですね。現代社会生活では身体感覚の劣化はあると思います。その辺りの身体知性が回復されていくのがロルフィングというボディワークだと思います。今日はありがとうございました。
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