体の60〜70%は水分でできていると言われます。赤ちゃんは約75%、子供は約70%、成人では約60%、老人では50%、つまり年齢とともに水分量が少なくなってきます。
スポーツクラブとかへいくと体の水分量を測ってくれます。僕は今のところ62%と出ます。
水分というと血液とか、リンパ液を思い浮かべますが、あらゆる場所に水分があります。例えば筋肉の中も水分がありますが、筋肉が硬くなっていると流れが悪くなります。質のいいマッサージを受けるとリラックスしてきますが、流れが回復する体の流動性の回復のせいもあるでしょう。
内臓エリアも流動性が高いエリアです。内臓は互いに水分を通じてコミュニケーションしています。NHK特集でもやっていましたが、メッセージ物質を、交換しながら、流動性を維持しています。それは内臓だけでなく、内臓と脳、骨なども一緒です。体は決して部分的に存在しているのではなくて、体全部が関係しながら、全体で1つを存在させているのです。
大脳皮質にある意識は、普段気がつかないかも知れませんが、無意識に体は様々なコミュニケーションをしながら、今の状態をただ作っているのです。そして体には、固有感覚という体の内部を感じる知覚があるので、感覚を高めていくと色々と感じることが出来ます。知覚はいくらでも高めていけるのです。
知覚が高まると、体のパーツパーツの連携や、水のネットワークを通したコミュニケーションが良くなり、体の機能回復、動きのバリエーションの可能性、身体感覚、さらには5感といった体の外のことを感じる感覚まで広がっていくことに繋がっていくのです。この流動力のある体作りへの入り口。これが10シリーズでもあるのです。決して考えていても分からないものです。
感じる力が付いてくると、不思議なことがたくさんあります。今の所エビデンスは1例だけですが、例えばNHKでやっていた、臓器同士のメッセージ物質の会話が、脳で変換されて意識に流れてくることだってあります。内臓レベルで起こる感情の隆起を腸の動きとして感じることもあります。横隔膜の緊張の左右差を感じ取ることも出来ます。
体のパーツとそれを司る脳組織の連携が良くなってくると、様々な非常識な知覚が蘇ってきます。(多分、ずっと昔、縄文時代は普通のことだった可能性もあります。その後の人間は、文明を進めてくる過程で、内部知覚外感覚、例えば五感に代表される体の外の感覚を意識するにあたり、内部知覚は意識に上らなくなり、無意識下で動くようになったのかも知れません。内部の感覚は全て固有感覚で、ひとりひとり違うのです。個別の感覚なので、全ての人が感じるかどうかは分かりません。あくまで僕の知覚です。知覚は身体にそれぞれ宿るものです。
知覚を育てていくと、自分の体だけで、色々面白いです。違和感や不調和にも気がつくようになり、体の調整力も免疫力も高まります。健康になることは医学的な検査や処置ももちろん大事ですが、こうした知覚を育てるということもあることを知っていただきたい、そんな風に思います。
我々の体は生きています。流動している体です。体を感じて、知覚を感じて、心地よい体を作っていきましょう。今日は、ワークショップイントロダクション風に綴ってみました。色々と体を開いて、内臓レベルで体が流れ出すと、それはもう別世界、パラレルワールドですよ!